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2009年2月26日 (木)

J-SaaSを知っていますか

 タイトルにしたJ-SaaSという名称を見聞きしたことがありますか?
経済産業省が日本の労働生産性の向上を目指した構想を、この3月末から企業者、とりわけ中小の企業者向けにサービスを開始する事になっている。
 私の見るところ、経産省が力を入れている割には、世間は無関心派が大勢のようだ。
このJ-SaaS構想の導入の直接的な動機は、これから見込まれる労働人口の減少と他の先進国に比して圧倒的に低い労働生産性の向上を狙ったものだ。
 統計によると、従事員数20人以下の企業の7割はサーバーシステムの導入がされていないという。
昨日、千葉県を基盤とする地銀系のシンクタンクの主任調査員の話を聞く機会があって、そこで質問をした。
「千葉県の企業でサーバーシステムの導入状況はどうか、また、導入が進まない理由は何なのか」と。
彼は、こう答えた。「導入する暇がない」と、「出来ない」と。
答えを聞いて、閃くものがあった、オープンシステム(サーバーシステム)が何故、日本の中小企業に普及しないのかが分かった様な気がした。
 問題は、日本の中小企業の仕事のやり方にある。
大半の企業は、業務プロセスが明確に為っておらず、かつ、役割分担が明確になっていない。つまり業務の標準化が出来ていない。
そんなところにサーバーシステムを導入したところで稼働するはずがない。
 まずは、業務分析をし、標準化した後に明確な導入目的をもって衣を着せる必要がある。
何故、業務プロセスの標準化が出来ないのか、日本では。
日本の雇用は業務内容が契約内容になっていない。
 我々中小企業と関わりを持つ職業会計人の重要な使命の一つは、業務管理システムの導入アドバイスが出来ることだ。
 J-SaaSは、各方面に様々な波紋を投げかけていくだろう。直接的でないかもしれないが、これからの仕事のやり方は変わっていくだろう。
 落ちこぼれないようにしなければならない。

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