今の私はどこから
還暦を過ぎた。暦が一巡したのだそうだ。生まれ変わりである。おん歳1歳、出直しである。
私は、父母の終戦後の疎開地で生まれた。本当は都会っ子であるが、運命の定め、田舎で生まれながらに不本意な青春時代を送って来たと思っていた。都会っ子の風情を持ちつつ田舎の学校へ行けばどんなことが待ち受けているかは明らかだ。生まれながらにしていじめられっ子であった。でも、何時もいじめっ子に対しては謂れのない優越感を実は持っていたのだ。お前ら田舎っぺとは違うと。
これも歳を重ねるうちに劣等感に変わっていった。
自分の歩む道が見つけられず鬱々とした日々を送っていた。これが一変する事態が表出した。漠然と頼りにしていた父が突然倒れた。以後、身体障害者としての16年間に及ぶ介護に日々。かつ、世帯主としての役割。全て唐突に生じた。
今考えれば、軟弱だった私の人生はこれを機会に変わって行ったのだと。人生万事塞翁が馬。
試練は多ければ多いほどよい、と今は謂える。
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