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2016年8月16日 (火)

中小企業の会計事情

 今、中小企業を取り巻く会計事情はフィンテックだのクラウド会計だの処理技術や処理方法に関心が高い。これをどう見るかで中小企業の会計事情が垣間見えてくると云うものだ。
 中小企業、個人営業も含めれば385万社ほどと云う。法人企業で270万社ほど、そのうち99.7%は中小企業、しかも小規模企業と云われる零細企業が80%以上を占める。
 年商一億円以下の企業群だ。今、地方経済は企業城下町の空洞化や高齢化で減退の道をゆく。そんな中で地銀をはじめ地域金融機関が不良債権を生まず、新規融資先を開拓しようとすれば自ずと比較的業績の良い零細企業群に目を向けざるを得ない。
 しかし、この領域は月次会計処理も儘ならない程に管理部門が無いに等しい、かつ、会計事務所に依頼する負担能力もない。こんな先を融資対象にしようとするには、当然に専門知識がなく負担能力もない先に月次決算能力を導入しするための自動仕訳機能が必要になる。果たして、思惑通りに進むかどうか見ものである。技術レベルはそこまで完ぺきではないのだ。
 寧ろ、もっと重要なことは、月次も含めて決算書の即時性、単一性、信頼性の担保である。これが究極の中小企業業績の表明とならなければならない。本質は議論の外にある、肝に銘ずべき時である、判断を誤ってはならない。

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